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15話






しかし
お客さんは増えず
開拓をしても
なかなか新しいお客さんに
出会えることがなくて

でも従業員にはお金を
払わなきゃならないし
店を潰したくなくて
あたしは友達が通ってた
クラブに1日体験をしに
行った


前々から誘われては
いたけど
全然行く気もなかったし
あたしには
違う世界だ…としか
思ってなくて
興味すらなかった


でも
文句言わずに毎朝きてくれる
従業員のことを思ったら
そんなことも言ってられなくて
なによりも
一緒に頑張ってる仲間だから
失いたくなかった




友達とご飯をたべて
1日体験するお店に向かった…




なにもわからない世界に
入ってお酒の作り方や
接客の仕方すべてを
ママに教わった



話し方も丁寧で
優しくて
なによりもすごく綺麗な人
だった



説明してもらってても
なかなか頭に入らなくて
ママに見惚れてた…


ママ以外の女の子も
あたしよりみんな年上で
細くて
綺麗なドレスをきてて
ニコニコしてて
なんだかあたしは
違う場所にきちゃったんぢゃないかって…
不安だった……



友達は
ヘラヘラあたしに
なに緊張してるの?
なんて冗談言ったりしてた
けどその時のあたしは
あの場所に居ること事態
必死だったから
いつもみたいにヘラヘラなんて
話もできなくて
1人いらついてた



そんなあたしに
ママは気付いたのか
誰も居ない更衣室にあたしを
呼んだ




なんの話をされるのか
わからず
ドキドキしながら
話をはじめたママの目をずっと
見ていた



大丈夫?
緊張することないよ
みんな家族みたいなものだから

名前は決めた?
って聞かれて
あたしはさっきみとれすぎて
すっかり忘れてた…




決まってないなら決めてもいい?って聞かれたから
あたしは頷いて
空名刺に
ママが漢字で「蘭」
と書いた



あたしのなまえは蘭になった




がんばってね

そういってママは部屋を出た




蘭か…
なんで蘭なんだろ…


その時は意味も聞けなかった
なによりも
家族と言ってたママの言葉が
頭から離れなくて…









とりあえず緊張をほぐすために
深呼吸して
人って字を3回書いて
のんでみた



おばあちゃんがあたしが
ちいさいころに
教えてくれたことを
いきなり思い出したから


ッでも緊張はなくならなかった…




そんなことをしてたら
携帯がなりはじめた…


こんな時に

…なんて思いながら
開いたら
自宅からだった




あたしなにも言わずに
でてきちゃったからなー



通話ボタンをおそるおそる
押したら母だった…




あんたどこにいるの?
明日は
朝から予約入ってるでしょ?







怒ってる…





とりあえず時間もなかったから
またかけるよって
言って電話を切った





クラブで1日体験してるなんて
言ったらどうなるか
わかってたから
なにも言えなかった…







あの時素直に言ってれば
きっとあんなことには
ならなかったんだけど…



でもまだこの時は
あの場所にいることが必死で
親の気持ちを考えている
余裕なんてなかった…



それよりも
不思議に思うことが
多すぎて
不安でどうしていいのか
わからなかった…





14話






それから少し経って
スタッフ募集のチラシを
開拓と同じように
1人で歩いて
そこらじゅうのポストに
チラシを入れまくった




やっぱり1人では
なにもできないことに
気づいて
母の知り合いの印刷所で
チラシを作ったから…



毎日毎日仕事の合間には
歩いて
あたしを毎日見るおばあちゃん
とも顔見知りになり
そのおばあちゃんと話すのが
当たり前になって
無料でエステをしてあげたこともあった


この時は
お金が欲しかった訳ぢゃなかったんだって今は思う



毎日年上の人相手に
たくさん話してるから
いろんな情報や
いろんな知識も学んだ



お客さん達も1人でやってる
あたしを励ましてくれてるかの
ように





月日が経って
あたしと同じ年の女の子が
面接にきた



その子はあたしとは
違う化粧品会社に入ってた
みたいなんだけど
すぐ辞めてしまったとのこと....



ある程度の技術もあって
教えてもすぐ覚えてくれた



いろんな事をやろうって
その子からも言ってきて
くれたりして
チラシの配色から文字の形
イラストも全部2人で
作ってはじめから
作ったチラシをみて
本当に感動した




自分達でやりたいと
思うことをここまで
実現できて
決してお金に繋がらなくても
頑張ってたあの頃が
自分で言うのもおかしいけど
まっすぐだったなッて
思う


人の心を動かすのも
自分達次第だし
それを受けとめたお客さんの
想いはバラバラかも
しれないけどッ
100%全力で100%自信のあるものを作ってたから
後悔はなかった




2人で夜中まで
サロンに残って
2人で勉強して
2人で仕事してて
お客さんがこない日も
次の日その子が
必ず出勤してくれることが
なによりのあたしの
支えでした


13話








げんきになって
また仕事をはじめた


うちの母親の美容院を
改造して
サロンをつくる話にもなって
それなりに
あたしも頑張ろうと
地道ながらも
頑張ってたあ



友達も一緒にやりたいとの
ことでッ
勉強しながら二人で
がんばりはじめた



開拓するのはやっぱり
なれてなかったのか
あたしと同じような
壁にもぶつかりながら
それを見てるあたしも
なんだか初々しくて
一緒にやるってことがとっても
嬉しかった




サロンにもたくさんの
お客さんが足を運んでくれて
母もはじめは
そんな期待してなかったのか
お客さんがくるたび
笑顔で良かったねッて
本当にうれしそうに
言われた時の顔をいまでも
覚えてる



友達と一緒にやってて
やっぱりけんかもした



お客さんが増えるごとに
細かいとこまで目がいくように
なって
イライラすることが
多くなったからかもしれない…



友達もはじめは
黙ってついてきてくれてた…
ごめんねっ気をつけるねって
いいながら
今思えば感情をむきだしにして
怒ってたあたしが
いけなかったし後々後悔しても
仕方ないって思うけど
あの時はなにもわかってなかった



そんな毎日が続いて
突然のように
友達に辞めると言われて
あたしは初めてそこで
気づいた…




もう遅かったんだけどね...




いつも頑張ろうねって
一緒に頑張ってきた
友達がやめて
またあたしはやる気が
なくなった
でもサロンには毎日のように
エステにくるお客さんは来る..




いつものような
笑顔で接客なんてできなくて
そんなあたしに
気づいた1人のお客さんが
あたしに言った


どんな仕事も
必ず人に関わるし
うまくやっていくことは
たいへんな事だけど
それでも今までの努力が
あって今のこの現状があるから
それは逃げてはいけないし
一緒に頑張ってきた
人のためにも諦めちゃいけないよ




本当はもっと話をしてくれたんだけど今思い出せるのは
こんな言葉でした...




でもそのお客さんの
そのことばが
ざっくり心に刺さって
接客中にも関わらず
涙がでちゃった




その日の夜
一緒に頑張ってきた
友達に電話をして
一緒に頑張ってきてくれて
ありがとう
って初めて感謝のことばを
言った..



またやりたくなったら
言ってね
なんて言いながら




その日の夜は
なんだかすごい特別な
1日でした




12話







仕事にも行かなくなって
すべてのやる気がなくなってた…

そんな時父があたしの
異変に気づいて
あたしを呼び出した




父はあたしになにがあったのか
話をしろって言うから
今まで恋愛の相談なんて
したことなかったから
はじめはすごく話をするのを
あたしは拒んだ





でも男の人の気持ちも
知りたいって思って
話をした
恥ずかしかったけど



縁がなかったんだな…

それで終わった。





でもそのひとことで
あたしはなんか楽になれた




そのあと元気がないあたしを
父はご飯に連れてってくれた




好きなもの食べろって




あたしの好きな寿司屋に
連れてってもらって
あたしはその父の優しさに
涙した



すごく嬉しかった



帰るときに母と妹にも
お寿司をもってかえった



妹は
お姉ちゃんあんな男より
もっといい男いるよ…




なんて励まされたりして
気を遣われてるのが
わかったけどそれがなんだか
おかしくて笑えた





あの時のこと
いまでも覚えてるんだけど結局いつもちゃんと
見ててくれてたのは
家族だった

あたしの異変にも気づいて
くれて
たぶんどんなに仲の良い友達に
励まされてもきっと
すっきりなんてしなかった



縁がなかったんだな




この冷たい一言でも
あたしはあの時に
楽になれたんだよね




だからいまでも
そのときのことも
あの言葉も忘れてないよ




そんなたいした恋愛
してないのかもしれないけど
でもそのときは必死だし
本気の恋愛しかしてないけど
別れがくる


でももしその時が来ても
逆に言ったら
縁があったらまた巡り逢えるし
また一緒に居れるんだなってこと
一度の別れは一生の別れでは
ないってこと


そんな意味が含まれてるんじゃないかって
思う



ってかそう思いたいよね




11話






そんな日々も続き
仕事もおちつきはじめた



そう思えたのも
ある人のおかげだったんだけど…



その人とは
西麻布のクラブで
知り合った…


この頃
休みの日は必ず
東京にいた




音楽がもともと好きだったし
ストレス発散になってたから…




はじめの出会いは
いわゆるナンパされて
連絡をとりあってた




あたしも仕事に一生懸命
だったし週に2,3回
電話するくらいだったんだけど
それでもその時は
なんかよくわかんないけど
楽しかったし
電話してる間は病まなくて
すんだ
仕事のことに…




いつも元気出せよ…
とか
お前ならできるよって
励まされてたな…





恋愛なんてしてる場合でも
なかったんだけど
いま思えば
それが支えで
あたしが彼より先に
好きになってたのかもしれない



ある時
逢うことになって
あたしは東京に向かった




この日
あたし達は付き合うことになったんだ★




まだ知り合って
2ヶ月もたたないくらいだけど


それからは
1週間に1回は
逢いにいったり
逢いにきてくれたり
毎週楽しかった

時間がたつのが早いから
バイバイするのが
さみしかったけどッ
でもマメに連絡もくれて
幸せだった





一年が過ぎて
彼も仕事がだんだん
忙しくなって
逢うのも1ヶ月に1、2回…




電話でケンカばっかりだった
出会った時のような
電話もしなくなって
あたし自分のことしか
考えて話してなかった…




それから1ヶ月と少し
経った時に
彼とは別れた…





ほんとにすきだったから
ショックで
何も食べれなかったし
何もする気にならなかった




居なくなってわかる
存在の大きさ…


はじめて知った



でも気づいたときは
もう遅いことにも
同時に気づいたよ。。。。。




いままでの
思い出が毎日毎日
頭の中でフラッシュバック
してた




だから眠れなかったし
毎日毎日そのことしか
考えてなかったから
仕事も手につかなかった




彼からかかってくるはずも
ないのに
携帯とにらめっこ




そんなことしか
考えなくなって
当然のように
仕事もうまくいかなくなったよ




そのくらい
大事な人をあたしは
大事にできなかった。。。。




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